南武線のATOS導入後、すぐに横須賀線のATOS区域延長と武蔵野線のATOSに置き換える発表があったのは2006年。 約3年という長い年月を掛けて導入となったのは、横須賀(実質田浦)〜久里浜駅間の単線区間が大きく影響している。 ATOSは、本来単線区間には導入は不可能とされていたようで、川越線の導入についても改良の結果導入成功に繋がったようだ。 今回は川越線よりも複雑な単線区間ということもあったのだが、工事は予定通り終了したようで導入当日は久里浜駅の出発信号機も、出発時刻にならないと開かないようになっていた。 |
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★出発時機表示器★ | |
ほとんど動きのなかった横須賀線だが、4月に入り出発時機表示器の設置という形で動きが活発化し始めた。 毎日…というわけではないが、時間を掛けて設置してきたが、設置範囲が大船〜横須賀間にとどまった。 これは、運行形態がやはり大きく影響したのと、衣笠・久里浜の各駅は交換駅で出発時機表示器の設置が必要なかったようだ。 |
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ちなみに、逗子駅以外は全て「101A」型という新型出発時機表示器を設置している。 田浦駅では、ITVに取り付けられている。 表示面から見ると、なにも変わっていないように見えるのだが… |
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表示面に変更はないが、裏蓋側の出っ張りが大きくなり、丸みがなくなった。 東海道線や南武線の反省を生かした結果なのかは不明ではあるが、確かに従来型だと劣化や変色が激しかったりする。 ちなみに、田浦駅のトンネル内には出発時機表示器がかなり低い位置に設置されている。 これは、建築限界の影響と思われる。 本当に地面スレスレのところにあって、斬新なつけ方をしている。 写真をクリックすると、出発時機表示器の形式が見られます→ |
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★電光掲示板★ | |
ATOS導入前の様子。
電光掲示板については、各駅の設定や装置の新古で表示方法などの細かい設定が異なる。 鎌倉と逗子が一番古く、それ以外の駅が比較的新しい装置で制御している。 この動きを見ると、本来この区間にATOSを導入する予定はなかったと言える。 現在、横浜線にも電光掲示板の設置が進められている上に、湘南新宿ラインの案内はATOSに頼らなくても可能だったことから伺える。 なお、種類が異なるが逗子駅・写真と同型の衣笠(下り1番線除く)・久里浜駅は今までのをそのまま使用している。 写真をクリックすると、英語表示が見れます。 |
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9月に入り、東逗子・横須賀の2駅に電光掲示板が新たに設置された。 両駅とも、元々電光掲示板はあったのだがATOS導入に際して東逗子は2段式のを新たに設置することとなっている。 上下線ともに2段式を使用しているが、既存エリアと旅客案内の内容を統一するためと思われるが、南武線などで見られた在線表示は見送りとなったようだ。 なお、横須賀駅は2番線用と3番線用のそれぞれの電光掲示板を設置。 2番線は1段で、3番線は3段。 3番線用が3段で1つなのだが、発車順序に合わせて表示していて、上下線の行き先を区別するため「久里浜」の表示は緑色としているようだ。 |
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上り用のLEDの種類を凝視したところ、それなりに新しい電光掲示板と判明している。 交換不要との判断のようだ。 ちなみに、工事中の紙はやはり中に入れておくのが恒例になっている。 |
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横幅が広くとってあるようだが、これは見易さを配慮しているようだ。 ちなみに、宇都宮・高崎線で使っていたグリーン車マークは無し。 在線表示を採用しなかったのと同様に仕様は統一しているようだ。 |
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上りホームから、下りホームへ写してみた。 東逗子は改札口の他、階段付近に1箇所ずつ設置。 横須賀駅は、元々設置してあった電光掲示板よりも少し東京寄りに番線ごとに設置している。 |
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旅客案内装置は最新なのに、何故か在線表示などの新しいものは使わない結果に。 ホストが古くて連動できないのか、はてまた仕様を統一しておきたいがために使用停止にしているのか…。 答えはわからないが、交通新聞の記事を見てもそれらしきヒントもあるわけがなく…。 ただ、線区別ホストは更新を受けていないようなので、そこからのデータ飛ばし自体がないので連動して在線が表示できないのではと推測される(そうしているかどうかも資料がないのでわかりませんが…)。 なお、逗子駅は9月7日にスタンドアローンによる先行使用を開始し電光掲示板・自動放送による旅客案内装置を使用している。 また、電光掲示板もそのまま使用している。 なお、横須賀線は「電車」、「湘南新宿ライン」や「ライナー」などの定期列車については「列車」とこの時点で毎度のように判別しているようです。 逗子駅の電光掲示板の写真は、あまり参考にならないので省略します。 ★導入メモ★ ●2006年、南武線のATOS導入から2ヶ月経った5月頃、武蔵野線と横須賀線のATOS化公式発表 ●2007年までに放送装置全駅更新 ●2008年前半に、久里浜駅のみ発車放送言い回し変更 ●2008年8月に、田浦駅配線変更工事に伴い構内閉塞信号化と貨物線場内信号機撤去 ●2009年1月に、逗子駅に怪しい支柱取り付けとその支柱に特殊発光信号機取り付け ●2009年4月16日 逗子駅全ホーム、全方向の一番東京方を除いて出発時機表示器設置を確認(前2日間は確認できず) ●2009年4月17日 北鎌倉駅において出発時機表示器の基礎工事を確認(残りの行程は本体の取り付けのみの状態) ●2009年4月25日 逗子駅出発時機表示器設置完了 ●2009年5月21日? 北鎌倉・鎌倉・東逗子・田浦駅出発時機表示器設置完了 ●2009年5月25日? 横須賀駅出発時機表示器設置完了 ●2009年9月7日 逗子駅で駅単独(スタンドアローン)で先行使用を開始 同時に旅客案内装置も使用 ●2009年9月28日? 横須賀駅に電光掲示板設置 ●2009年11月1日 大船〜久里浜駅間でATOS線区別ホスト使用開始 ●2009年11月1日 逗子駅に信号所を新設 ●2009年11月5日 先行使用していた逗子の他に、久里浜・衣笠・横須賀・鎌倉の各駅でATOS連動の旅客案内装置の使用開始 ●2009年11月10日 東逗子・田浦・北鎌倉の各駅でATOS連動の旅客案内装置の使用開始 ●2009年11月15日 逗子CTCセンターが廃止 *「?」のつく日は正確な日がわからないものの、そうだと思われる日にちに近いものを記載* また、あくまでメモですので、実際にあった事柄が不明な場合は書けません |
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